英語の相槌表現集|場面に応じて使いこなせば会話が弾む!

今回は英語の相槌(あいづち)表現をご紹介します。 自分の話に相手が相槌を打ってくれると、「ちゃんと聞いてくれている」と安心するのは、英会話においても同じです。ただ、気を付けなければならないのは、日本語と英語では相槌の打ち方が少し異なるということです。
英語の相槌表現を上手に使うことができれば、会話がスムーズに運ぶようになります。今よりもさらに英会話を上達させたいという人に向けて、相槌に使えるフレーズを例文とともにご紹介します。

英語の相槌表現集

||目次||

1. 日本語と英語、相槌の違い

2. 同意・賛同するときの表現

3. 共感するときの表現

4. 驚いたときの表現

5. 感想を述べる表現

6. 相槌は会話の「潤滑油」

 

日本語と英語、相槌の違い


文化が異なれば、相槌の打ち方も変わってきます。ここでは日本語と英語の相槌がどう違うのか、考えてみましょう。

 

日本人は相槌が多い?

欧米人に比べて、日本人はでよく相槌を打ちます。日本人の相槌は「話を聞いている合図」として使われている表現が多いのに対し、英語圏の相槌は相手の話に対する「自分の感情を伝える」表現が多く使われています。「うん、うん」という「nod」(うなずき)も日本では相槌の一種と言えますが、欧米人にはあまり見られません。
欧米人同士の会話を聞いているとわかりますが、彼らはあまり相槌を打ちません。英語圏では基本的に相手の話を黙って聞くのがマナーであり、黙っていても相手の目をじっと見ることで真剣に聞いている気持ちが伝わるのです。
あまり頻繁に相槌を打つと、「きちんと話を聞いてくれない」「話を早く切り上げたいのかな?」などと思われることもあるので気を付けましょう。

 

むやみに「Yes.」を連発しない

英語の「Yes.」は基本的に同意や肯定の意志を伝える言葉です。日本語の「うん」や「はい」は「話を聞いている合図」として相槌に使われますが、同じ感覚で「Yes.」を連発するのは、相手に不自然に思われます。
「Yes.」以外にも同意する際の相槌表現はあるので、さまざまなバリエーションを覚えてシチュエーションごとに使い分けてみましょう。

 

英語の相槌はタイミングが大切

英語の相槌は、適切なフレーズをタイミング良く自然に使うのがポイントです。相手の話がひと段落したタイミングや、驚いたり共感したりしたタイミングで、相槌を打ってみましょう。
英語の相槌を大まかな種類に分けると、「同意・賛同するもの」「共感や同情を表すもの」「感情表現」「感想を述べるもの」となります。以下でそれぞれの言い方を見ていきましょう。

 

同意・賛同するときの表現


英語の相槌集:同意・賛同

「なるほど」「そうだね」「その通り」など、同意や賛同するときの相槌のフレーズをご紹介します。

 

「なるほど」「そうだね」

・I see.
・Uh-huh.

どちらも「なるほど」「そうだね」という意味のフレーズです。
「Uh-huh.」は「ふーん」というニュアンスが強く、相手に話の先を促すときにも使われます。また、「Are you ready?」(用意できた?)などの質問に「うん」と答えるときにも使います。くだけた表現の「Uh-huh.」は目上の人には失礼になることがあるので、ビジネスシーンでは使用するのを避けましょう。

 

「その通り」

・That’s right./You’re right.
・That’s true.
・Exactly.
・Absolutely.
・Indeed.

どれも「その通り」という意味で使われます。「Right.」や「True.」だけでも伝わります。 例えば、「He’s cool.」(彼、いいね)、「That Japanese restaurant is really good.」(あそこの日本料理屋はすごくおいしい)などといわれたときに返すのに使われる言い方です。
「Exactly.」「Absolutely.」「Indeed.」はテンションを上げて使うと「全くその通り!」というより強い同意を示すことができます。
この他に「間違いない」という意味で「Definitely.」や「No doubt.」などの言い方もあります。

 

共感するときの表現


「その通り」という相槌から一歩踏み出して、もう少し前向きに共感や同調したいときは、次のようなフレーズもあります。

 

共感する

・Sounds good (nice/great) !
・Me too.

「Sounds good (nice/great) !」(いいね!)や「Me too.」(私も)は、相手の話に同調したり共感したりするときの表現です。恋人が「I want to see the movie.」(映画を観たいな)と言ったのに対して「Sounds good!」と返したり、友人に「I want to take a vacation.」(休みを取りたい)といわれて「Me too.」と返したりして使います。

 

「So ~ I.」で共感を示す

「私も」と返す相槌には「So ~ I.」という言い方もあります。カジュアルな場面で使われることの多い「Me too.」に比べ、かしこまった場面でも使うことができる同意表現です。
この表現では相手の使った動詞や助動詞、時制によって「~」の部分が変わるため、使う際には少しコツがいります。以下にそれぞれ例を挙げてみましょう。

A:I go shopping every weekend.(毎週末ショッピングに行ってる)
B:So do I.(私も)
相手の表現が動詞を使っている場合は「do」を使用します。

A:I went the sports gym last night.(昨晩スポーツジムに行った)
B:So did I.(私も)
動詞が過去形になると、相槌もそれを受けて「did」となります。

A:I’m tired.(疲れた)
B:So am I.(私も)
「I’m」で始まる内容に同調するときは、「am」を入れます。

A:I can support him.(彼をサポートできる)
B:So can I.(私も)
助動詞を使っている場合は、同じ助動詞を用います。例えば、相手が「I would ~.」と話した場合に同調するときは「So would I.」となります。

A:I’ve seen this before.(以前にもこれを見たことがある)
B:So have I.(私も)
現在完了や過去完了の場合は「have」を受けて「So have I.」と返します。

なお、否定形の場合は「so」の代わりに「neither」を使います。
A:I don’t like meetings.(会議は嫌いだ)
B:Neither do I.(私も)

「So ~ I.」や「Neither ~ I.」を用いた相槌は、相手の発言をきちんと聞いていないと使いこなせません。すらすら返せるようになるまでは、「So do I.」や「So am I.」など比較的容易な表現で返せる場合にとどめておき、慣れてきてら「So have I.」や「Neither do I.」といった言い方にも挑戦してみると良いでしょう。

 

驚いたときの表現


英語で相槌:驚いたとき

日本語の「えーっ!」「本当?」「うそ!」に当たる、驚いたときの英語の相槌フレーズは、以下の通りバラエティーに富んでいます。

 

「そうなの?」「本当?」

・Oh?
・Really?
・Is that so?

「Oh?」(そうなの?)、「Really?」(本当?)、「Is that so?」(そうなの?)、と3つとも驚きの反応です。語尾を下げると「ふーん」「そうなんだ」というニュアンスになります。強調したいときはテンションを上げて言ったり、語尾を上げたり、語を伸ばすなどします。ただ「Really?」は連発すると、相手に不快感を与えるおそれがあるので気を付けましょう。

 

相手の表現を利用して「そうなの?」と返す

「私も」という表現の「So ~ I.」や「Neither ~ I.」と同様に、相手の表現に合わせて「そうなの?」と返せるフレーズもあります。覚えておくと「Really?」の連発を避けられます。

A:I bought this bag on sale yesterday.(このバッグは昨日セールで買ったんだ)
B:Did you?(そうなの?)

この表現では相手の言ったことを繰り返すような形で「そうなの?」と返します。「So ~ I.」と同様に、動詞や助動詞、時制には注意が必要です。

相手が「She was angry.」(彼女怒ってたよ)と言ったら「Was she?」(そうなの?)となり、「It’s very cold today.」(今日は寒いよ)といわれたら「Is it?」と返すように、主語も合わせて変わります。

 

強い驚きを表す表現

・No way!
・You’re kidding!

「No way!」(ありえない!)、「You’re kidding!」(ウソでしょ!/冗談でしょ!)と、強い驚きを表す言い方です。
友人に「He slapped my face!」(彼、私の顔をひっぱたいたのよ!)と相談されて「No way!」と返したり、「I won a lottery.」(宝くじ当たっちゃった)と言われて「You’re kidding!」と返したりして使います。同じく「ありえない!」という意味の「That’s impossible!」でも問題ありません。
なお、「No way!」は何かを頼まれたときに、強く断る場合にも使います。

 

感想を述べる表現


相手が言ったことに対する感想を表す相槌を見ていきましょう。形容詞を変えるだけでさまざまな気持ちを伝えられる便利な言い方です。

 

「That’s ~」を活用する

「That’s+形容詞」で「それは~だね」という言い方になるので、感想や感情を表す形容詞を覚えておけば問題ありません。よく使う形容詞を、感想別にご紹介します。

・すごい、素晴らしい:cool, amazing, fantastic, wonderful, awesome
・おもしろい、興味深い:fun, interesting
・おもしろい(滑稽な):funny, amusing, hilarious
・変:eccentric
・不思議:odd
・珍しい:unusual
・ばかばかしい:ridiculous, absurd, silly
・ひどい:terrible, awful
・悲しい:sad
・つらい:painful
・がっかり、残念:bad, unfortunate

上記の形容詞を使って、「That’s terrible!」(それはひどい)、「That’s unfortunate.」(残念だね)というように返します。

この他にも、「気の毒に」という同情を表す「I’m sorry.」や、「残念だね」という意味の「What a shame.」、「その気持ちわかるよ」という表現の「I sympathize with you.」などがあります。

 

「must」を使った表現

「must」を使うと、「You must be so painful.」(さぞつらいでしょう)というように、相手を気遣い、同情を込めた表現になります。「you」を「that」に変えて、「That must be ~.」とすることもできます。もし過去の出来事について話していて、返す場合は「That must have been tough.」(大変だったでしょう)と変化します。
また、同情だけでなく、「You must have been so fun.」(とても楽しかったでしょう)といった使い方もできます。

 

相槌は会話の「潤滑油」


相槌は潤滑油

英語の相槌は習う機会が少ないため、使い方に慣れるには訓練が必要です。ネイティブの人たちがどんな場面でどう使っているのか、海外ドラマやインタビュー、映画などを相槌に注目して見てみるのも良いでしょう。
初めはタイミングがわからず、失敗してしまうことがあるかもしれません。しかし、コミュニケーションで最も重要なのは、気持ちが通じ合うことです。間違えを恐れるのではなく積極的に使い、相槌のタイミングや使い方を覚えましょう。また、日本人は感情表現があまり得意ではないといわれますが、今回ご紹介した相槌は、感情を表すのにも役立つフレーズです。会話を弾ませたり、話を転換させたりするなど、相槌は潤滑油の役目を果たしてくれます。
日常でネイティブの人と会話をする機会があったら、さまざまな相槌フレーズを使うように心掛けて「会話上手」を目指してください。

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