大学院卒業後10ヶ月で英語を再学習して手に入れた「英語人格」のわたし

「僕の話す英語は別人のように変わったと今なら自信を持って言えます。」イギリスにあるカプランボーンマス校で堂々とインタビューに応えてくださったファム・ディン・ユイさん。大学院で修士を取得するも自らを“スローラーナー”と表現し、留学先でひたすら英語習得と向き合った留学生活と独自の勉強法を振り返り語ってもらいました。

 

英語が伝わらない!海を越えて気づいた本当の英語力


―高い学歴をお持ちのファムさんが、語学留学を目指した理由はなんだったのでしょうか?

「もともと僕は、“スローラーナー”なんです。だから環境を変えて、寝食を忘れるほどすべての時間を英語習得にかける必要があると思っていました。」そんな風に語るファムさんは、時折英語でジョークを交えつつ、留学を決意した当時の動機を語ってくださいました。

ファムさんは大学院修士まで収めた傍ら、日本国内にある語学学校に通いスキルアップに努めるも、自分の語学力に疑問を感じていました。しかし、ご本人の思いとは裏腹に留学先のレベルテストで高得点を取得。このギャップが後にファムさんを苦しめることになったといいます。

「授業がスタートすると、世界から集まる生徒の勢いに終始圧倒され、講義の聞き取りは愚か、授業に出席することすら次第に気後れしていきました。このままではまずいな、と本気で思いました」と語るファムさん。しかし、この衝撃こそが後に英語力を飛躍的に伸ばす分岐点となります。

カプランボーンマス校卒業のファムさん

 

イギリス英語の中にも種類がある


―具体的に、ご自身の英語力を上げるためにした勉強方法はありますか?

「まず、朝から晩まで食事と睡眠の時間以外は、すべて英語に捧げるようにしました。授業は最前席で受け、先生の口の動きを真似し、自宅に戻るとCNNニュースを聞き流しながらシャドウイング、さらにそのセンテンスを聞きながら書く、を継続していきました。すると、あるとき「イギリス英語の中にも種類がある」ことに気づいたんですね。それというのも、イギリスでは地域や社会の階級によるアクセントや表現に特徴があり(それは日本も地域の方言があることと近しいですね)多様性を謳うイギリスならではの社会的背景が生んだ『イギリス英語』が存在します。その違いは英語を学び始めた学習者に馴染みのない音や印象を与えて、時に僕らを尻込みさせますが、知ればそれほど驚くことでもなかったです。」

徹底的に『伝わる英語』を自らに叩き込んだファムさんは、ますます英語習得にのめり込み、ついには入学当時のレベル「Intermediate(中級)」からもっとも高度な英語を話すレベル「Proficiency(最上級レベル)」のクラスに入るまで勉強を極めていきました。そしてこう続けます。

「話す英語と聞き取る英語は本当にその環境に行かないとまるで身に付かないんです。日本で学習を続けることがダメというわけではないけれど、環境はとても大きい。それに気づかない人もたくさんいる中で、それに気づけたのは大きいですね。」

 

語学学校の活用法


―語学学校での学びをどのように活かすのか、不安視される方もいらっしゃいますが、実際通学されていかがでしたか?

「僕の事例はひとつですが、日本人はそもそも英語ができるんです。一定の語学レベルを有しているはず。けれど、やはり自分の話す英語と聞き取る英語のレベルの違いや、環境に根差した表現を体得していくには、ある程度海外に出る必要性があるかもしれない。そういう意味で、効率よく英語を学ぶにはその環境を万全に整えた語学学校はやはり効率的です。与えられた機会を最大限に活かすのは本人次第ですが。ここ(カプラン)であれば学んだ語学を生かすアウトプットの場もあります。カプランでは、基礎となる英語力を学ぶだけではなく、課外アクティビティや、グループワークで実践の場を頻繁に設けています。また、講師の授業に対する意識の高さと集まる学生のレベルも非常に高い。さらに、放課後のアクティビティでは、全校の生徒が集うため、さまざまなレベルの生徒と触れ合い刺激的な出会いを体験することもできます。

ファムさんも、当初は話すことが苦手で、隙間時間を楽しむ余裕すらなかったそうですが、1年という長期留学の間に自らの中で気づきを経て、メンタルの成長とともに英語力も比例して伸びていくことを体験されました。望めば、本人の求める英語力を習得できるカプランの英語環境をもっとも生かすことが出来ることをファムさんは証明してくださったのです。

カプランボーンマス校卒業のファムさん

 

世界に出ていく夢が、実現になる


―これからの人生をどのような期待と夢を描いていますか?

「いつかはイギリスの大学院で学び、世界でビジネスをしたいと思っています。その一環で再度大学院で学ぶことも視野にあります。もっとも、僕は日本が大好きですし、今回日本の外にでて初めて、この国の生活の質の高さや恵まれた環境に気づくことになりました。私の家族も私にたくさんの機会を与えてくれているように、これからも挑戦をし続けて、世界で戦える人材となるように、そして日本で生まれ育った者として恥をかくことのないように、自らの行動も振り返っていきたいと思っています」

 

取材を終えて

イギリスのボーンマスで行われたインタビューで終始リラックスした表情で自身の留学生活と語学学習を語られたファムさん。留学当初の追い込みから解き放たれ、漸くご自身の思う英語レベルに到達した安堵の表情は自信に満ちていました。ひとつだけの英語なんてない。英語を通じて広がった世界にさらに期待を膨らませるファムさんは、さらにご自身の経験を糧に「グローバル化」する世界で自らの努力と多様性の重要性を大切にし、ご活躍なさると感じました。留学期間に文化や、その国の人への深い洞察力も養われたファムさんは、まさに社会人の長期留学として成功なさられたひとりなのです。

 

カプランの長期留学
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